Ubuntuにおけるベトナム語入力環境についての備忘録

 Ubuntu Linuxにおいても基本的には日本語もベトナム語も問題なく入力できる。

だが、実際に毎日使っていると気になる挙動がいろいろとある。

 標準のテキストエディターで入力する分にはほとんど問題がないが、ChromiumブラウザーでTwitterに入力、FirefoxブラウザーでFacebookに入力など試してみるとうまくいかないことが頻発する。

 Google系のWebアプリは大概問題ないのでGoogle系のサービスで仕事する分にはなんの問題もないが、WorkplaceのようなFacebook系サービスを利用すると不具合に直面する。

 日本語入力(mozc)では主にFacebook系やTwitter等で入力した文字の一部が欠落したり、句読点が確定できない不具合が発生する。(例:「発生する」と入力して「発生うる」とsが欠落する)

 ベトナム語入力(vni(m17n))ではFacebookにおいてほぼ入力できない状況になり、Twitterでは入力文字の欠落が発生する。(例:「chào」と入力して「cào」となる)


Facebookではm17nでのベトナム語入力はエラーになって入力できない

Google系Facebook系Twitter
Chrome 日本語(mozc)
Chrome ベトナム語(vni(m17n))×
Firefox 日本語(mozc)
Firefox ベトナム語(vni(m17n))××
Firefox m17nはFacebookでは入力できない、Twitterでは文字が入れ替わるので困難
Chrome m17nはFacebookでは文字が入れ替わるので困難、Twitterではゆっくり入力しないと文字が欠落する

こうした不具合を回避する為、テキストエディターに入力してからカット&ペーストを行ってきたが、やはり面倒なのでなんとかしようと思った。

Ubuntuにはベトナム語入力方法が幾つかあり、Windows環境でもよく使われているUnikeyも存在する。

しかし、何かの理由でUnikeyではなくm17nを使用してきた。

ちょっと理由が思い出せないのでUnikeyを再インストールして使ってみる。

使ってみると、驚いたことにFacebookでもTwitterでも問題なく入力が出来る。(Firefox)

Unikeyがスタンダードであり、ベトナム人が好むFacebookとの組み合わせは多くの人が利用しているので不具合は発生しないということなのだろう。

では、何故私はUnikeyを使用していなかったのか?

これは少し使ってみてわかった。

いつからかはわからないが、少なくともUbuntu20.04ではUnikeyを選ぶと強制的にキーボードレイアウトがUS配列になってしまい、@マークなどの記号が入力しづらくなってしまうからであった。

m17nでのキーボードレイアウトはJIS配列


Unikeyでは強制的にUS配列に変更されてしまう


私がUnikeyではなくm17nを使ってきた理由はわかった。

けれども、動作の安定性を考えれば、やはり皆が使っているUnikeyを使ったほうが良いのだろう。

そこで、UnikeyでJIS配列を使う方法がないか“ubuntu unikey layout”で検索してみた。

Using Unikey to type Vietnamese in different Keyboard layout

バッチリの記事が見つかった。

管理者モードで

/usr/share/X11/xkb/symbols

にある

usをus.orgにリネーム

jpをコピーしてusに

ログアウトしてログインすると


英語(US)と表示されるが記号の位置はJIS配列!

これで安定したベトナム語入力環境を慣れたJIS配列で利用できるようになった!

と思ったが、Chrome+UnikeyだとFacebook系では文字の順番が入れ替わる不具合が発生してしまう。

まぁFirefoxでは問題が発生しないので回避は可能。

Google系Facebook系Twitter
Chrome 日本語(mozc)
Chrome ベトナム語(unikey)×
Firefox 日本語(mozc)
Firefox ベトナム語(unikey)
Chrome unikey、Facebookでは文字が入れ替わるので困難

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