『ベトナム語』と日本語の新語、外来語

 ベトナム語の単語を学習する際に、その単語を構成する要素を一つ一つ調べるようにしている。

例えば、máy. nghe nhạc音楽プレイヤー
máyは機械の類別詞
nghe nhạcは音楽を聴く
ngheが聞くでnhạcは音楽の意味
こうやって調べていくと気がつくことがあった。
日本語と違って、新しい言葉がちゃんとベトナム語に翻訳されているのである。
máy tính bảngタブレット
điện thoại thông minhスマートフォン
điện thoại漢越語で電話
thông minh漢越語で聡明
máy tínhパソコン、計算機
bảnはこの場合漢越語で板の意味だと思う
タブレットやスマートフォン、日本では英語の音をカタカナに転写しているが、ベトナム語ではちゃんと一つ一つの意味を翻訳している。
これは凄くいいなと思った。
言葉を聞けばそのものを知らなかったとしても意味からどんなものかを想像できる。
日本も以前は様々な外国の言葉を日本語に翻訳して使っていたが、翻訳せずにカタカナ表記を使うことが増えていった。
このスマートフォンやタブレットもそうで、日本の言葉に翻訳せずに英語の音をカタカナに当てはめているだけ。
それに対してベトナム語はどんどん新しい単語を翻訳して新語が生まれている。
ベトナム語は生きていると感じるが、日本語はもうカタカナ言葉が氾濫していて新しい言葉が翻訳されて普及することがほとんど無くなってしまったと感じる。
しかし、オンラインレッスンで南部の先生と話をしているとテニスを意味するQuần vợtは最近使われ無くなり英語の音を転写したTen-nítが使われているそうである。
メニューを意味するThực đơnも現代の若者は使わず英語のMenuをそのまま使っているのだそうだ。ベトナム語も日本語と同様の現象が起きているということになる。
こうした言葉の変化は私としては少し残念な感じがする。
逆に日本語で新しく生まれた漢字の言葉ってあるかなぁと考えると『食洗機』くらいしか思い浮かばないけど、これはカタカナ言葉ではない新しい言葉で意味もよくわかり好感がもてる。
あ、『置き配』もカタカナ言葉じゃない新語かな。
まぁ最近カタカナ言葉が多いとは思うけど、数百年前からポルトガル語の音を転写したカッパ(capa)やオランダ語の音を転写したポン酢(pons)とか外国語の音をそのまま使う習慣は古くからあった。
そう言えばベトナム語もフランス語由来の言葉は音を転写したものが多い。
チョコレートのSô cô laとかシクロのXe xích lôとか石鹸のXà phòngとかそれこそ沢山ある。
ちゃんと翻訳された言葉には好感が持てるけど、こうしたフランス語の音を転写した言葉も語源を調べると面白かったりする。

tai ngheイヤホン
ヘッドホンも同じtai nghe
tai耳
nghe聞く
やっぱりこういうベトナム語ってわかりやすくていい




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