『1分間ブロック叩き』制作ノート
今年の7月4日 『1分間ブロック叩き』を公開した。→ 『1分間ブロック叩き』にアクセス
既に1ヶ月半が経過しているので、そろそろ制作ノートを記すこととする。
きっかけとコンセプト
今回はプログラミング練習の延長線上であり、前回の『或る夏の日々』のような大きなきっかけやとんでもないテーマが存在していたわけではない。
ただ、コンセプトは明確で、前回がプレイ時間が1時間くらいかかった事から最後まで遊ぶ人が少なかったので、短時間でさくっと終わるゲームにしようと決めていた
また、前回は行動によって細かくエンディングが変化する仕様とはいえ、ボイスドラマとしての面白さを持たせようとしたこともあり部分部分で小さなストーリーがあるので、その出現ロジックなどを知っている作者は楽しめない部分が結構あった。
なので、作者がテストプレイしても面白いゲームというのがもう一つのコンセプトとなった。
短時間で終わり、作者が何度遊んでも楽しめる
『1分間ブロック叩き』はこのコンセプトに沿って制作を行った。
制作の流れ
4月23日までは『或る夏の日々』関連の残作業を行っていた。
短時間で終わる、1分間で終わるというのは初期から考えていた。
そして、ゲームの仕組みは2,3候補があったが、ブロックを用いたゲームにするという事と、図形でくり抜くという仕組みは4月26日時点で既に決めていたようだ。
シンプルなゲームなので、5月3日には既に遊べるようになっていた。
りささま、JiRさまのお二方に遊んでもらい、この方向性で進めて問題ないかの確認をした。
その後、りささまに歓声の音声収録を依頼
Ver0.5 2025年5月11日〜
りささまの歓声を実装
Ver0.6 2025年5月20日〜
JiRさまのアナウンス音声を段階的に実装
Ver0.7 2025年5月29日〜
ここで細かな表示調整、アニメーション実装などをほぼ終わらせている
ミントさまのタイトルコール音声を実装(Ver0.76)
Ver0.8 2025年6月21日〜
ローディングアニメーションなどの細かな演出追加調整
Ver0.9 2025年7月4日〜
一般公開
『或る夏の日々』は公開後に多数のアップデートを行ったが、『1分間ブロック叩き』は公開前に気になる不具合をほぼ全て改善してから公開しているのでアップデートはわずか3回
Ver 0.91 2025年7月6日
表示調整
Ver 0.92 2025年7月7日
平均点表示追加
Ver 0.93 2025年8月23日
最近のランキング表示
平均点追加は7月4日公開から始まったハイスコアコンテストにおいて上位の得点が高すぎて初めて遊んだ人が自分の得点が低すぎると感じるのを緩和するために緊急で行ったアップデート。
最近のランキング表示も目的は全く同じ。平均点追加時には最近のランキングもいつか実装するとしてタスクに入れていたが、手間がかかるので後回しになり、一旦開発が止まると再開するのにはそれなりにエネルギーが必要で着手できないまま1ヶ月半が経過していた。(歌ばかり歌っていた・・・。)
この制作ノートを作るためには予定タスクを終わらせておかないとならないだろうという事で久しぶりに開発を再開させようと思った。
最近のランキング表示はそこそこ手間がかかるのと既に開発が停止していたので気分的には実装しないで終わらせようという気持ちが結構あったのだけど、ハイスコアを見るたびに、このまま放置は出来ないなという気持ちが強くなっていき、開発に至った。
ゲームシステム
とにかくシンプルに図形を選んでブロックを叩くだけ
そして時間制限が1分と決まっているので必ず1分間でゲームが終わる
図形の種類は特に熟考せず、思いついた5つを設定。そのまま変更されることはなかった。
ブロック数については当初10x10だけを考えていたが、ゲームバランス確認用にブロック数を変更できるようにしたところ、ブロック数が変わるとゲームバランスがかなり変わり、ブロック数によって遊び方が変わるのが面白いと感じたので、複数のブロック数を選べる形で公開することになった。特に48x48はブロックが小さくて見づらいのだけど、それがなんとも面白いと思って実装した。
あまりにシンプルなので当初は3連続で遊んで合計点で競うようにしようと思っていたが、りささま、JiRさまに相談すると今のままで面白いというので3連続チャレンジモードは制作に至らなかった。
ゲームシステムがシンプルなのでゲームとしての仕組みは1週間ほどで完成していた。
前作『或る夏の日々』が試行錯誤を繰り返し半年間かけて変更し続けたのとは対象的である。
焦って公開する必要も無かったので、じっくりと使い勝手、わかりやすさ等の調整を行ってから公開した。
画面が切り替わるときの処理は一瞬で切り替わると切り替わったことが分かりづらいのでわざとゆっくり切り替わるようにアニメーション処理を多用している。
各所で間を持たせるためのアニメーション処理を実装しているが、ほとんどはCSSの機能を使ったもので開発の手間は僅かであった。
あまりにも苦労した『或る夏の日々』の反省から、とにかくシンプルで手間を掛けない方針で進めた。その上でユーザー体験を向上させる工夫は出来るだけ行った。
公開からハイスコアコンテスト終了と表彰式
公開前にハイスコアコンテストを実施すること、表彰するのはりささま、JiRさま、ミントさまの御三方というのは決めていた。
表彰担当
6x6 ミントさま
8x8 ミントさま
10x10 りささま
12x12 りささま
24x24 JiRさま
48x48 JiRさま
ハイスコアコンテストは実に多くの方が参加してくれた。
ハイスコアコンテストは実に多くの方が参加してくれた。
『1分間ブロック叩き』はシンプルで制作期間の短いゲームでありながら私の公開したゲームの中で一番多くの方にプレイしてもらうことができた。
それぞれの声優さんに表彰してもらいたいという意識が多くの方の参加に繋がったのだと思う。
7月18日にハイスコアコンテストが終了し、すぐにその時点でのランキングをりささま、JiRさま、ミントさまに共有
御三方が素早く収録してくださったおかげですぐに編集に入ることが出来たので表彰式の音声は7月20日に編集が完了し、7月21日に公開となった。
このハイスコアコンテスト表彰式の台本はりささまが作成してくださり、司会進行もりささまが行ってくださったので私は収録音声と効果音の編集をしただけであった。
表彰の際のコメントは特に指示があったわけではなくアドリブで行われた結果、それぞれ個性的なコメント内容となって楽しいものに仕上がった。
りささま、JiRさま、ミントさまのお言葉
りささまから
「ゲーム中の歓声を担当させていただいた、りさです。
チャレンジするブロック数が選べ、次々と連鎖していった時の爽快感がたまらないゲームだと思います!自分の得意なブロック数を見つけてみるのも楽しそうですね。この度はありがとうございました!」
JiRさまから
「アナウンスを担当させていただきましたJiRです!
1分間ブロック叩きは大きなブロックから小さなブロックまで様々なブロック数がありますが、プレイした皆さんのお好きなブロック数はいくつでしたでしょうか?
私のおすすめは運要素の多く、思わぬ連鎖数を生む楽しさもある48×48です!
気分転換にやるもよし、得点数を競うもよし、最大連鎖を狙うもよし!
お好みのプレイスタイルでぜひたくさんお楽しみいただければ幸いです。」
ミントさまから
「今回ご縁をいただき、ウェブアプリゲーム「Hit the Blocks!1分間ブロック叩き」のタイトルコールの声を担当させていただきました。
ゲームのタイトルを自分の声で盛り上げられるなんて、想像以上に嬉しくて、とても貴重な経験になりました。
実際にゲームをプレイしてみると、シンプルなのにどんどん夢中になってしまう不思議な楽しさがあります。
気軽に遊べるのに「あともうちょっと!」「次こそはハイスコアを!」と挑戦したくなるところが魅力だと思います。
自分の声がそのゲームの入り口に流れていると思うと、プレイするたびにちょっと特別な気持ちになりました。
ハイスコアコンテストも開催され、参加された皆さんの盛り上がりや熱気がすごく伝わってきて、私自身もワクワクしながら携われたことが本当に楽しかったです。
総合的に振り返ってみると、一プレイヤーとしても、声を担当した者としても、このゲームに関わらせていただけたことはとても光栄です。
素敵な機会をくださった制作チームの皆さま、そして遊んでくださった皆さまに心から感謝いたします。これからも「Hit the Blocks!1分間ブロック叩き」がたくさんの方に楽しまれることを願っています!
ミント」
りささま、JiRさま、ミントさま、ありがとうございました‼️
まとめ
今回はハイスコアコンテストの盛り上がりがとても印象的な作品となった。
これはシンプルなルールかつ短時間で終わるゲームシステムというプレイする事のハードルの低さもあるが、大きかったのはやはり「繋がり」だった。
りささま、JiRさま、ミントさま推しの方やお知り合いが多数遊んでいただけた事が盛り上がりに繋がっている。
もちろん、シンプルなゲームに御三方のお声が彩りを与えてくれたのは言うまでもない事で、りささまの歓声を聴いて嬉しくなったり、JiRさまのアナウンスが落ち着きを与えたり、ミントさまのタイトルコールで元気をもらったりと、プログラムでは表現できない魅力がゲームの価値を大きく高めてくれていた。
わかりづらい攻略法
一方でシンプルなゲームシステムでありながら、どうすれば高得点を出せるのかがわかりづらいという指摘もあった。
これは実際そのとおりだともう。作者である私もなかなか高得点を出せない。
まぁ、「ルールを知っている作者が楽しめるゲーム」がコンセプトなのだから作者が高得点を出せないという結果は目的通りではある。
ハイスコアコンテストを実施したものの、点数が送られてくるだけで、どのようにプレイした結果高得点になったのかは不明である。
しかし、一部のプレイヤーから教えてもらったので、ある程度わかったことは、48x48は基本に忠実にプレイすれば後は運任せなので、運次第で結果が変わる。まぁ48x48は特に特殊なブロック数なのでこうなることは想定内であった。
それ以外のブロック数、特に少なくなればなるほど偶然の連鎖が減るので判断力が必要になるのだろうと思っていたが、実際は判断力+運だったようだ。
典型的なのは6x6だとブロック数が少なすぎて意図的な連鎖を狙えない状況が頻発する。
そういう時に、悩んでいると時間が過ぎてしまうので、連鎖が起きない場所でもどんどん叩いて運を天に任せるのがポイントのようだった。
次への展望
わかりやすさ、シンプルさ、短時間、それでいて奥があるという事をある程度狙った通り実現したものの、攻略法のわかりやすさという課題が残った今作。
やはり次は攻略法のわかりやすさも考慮したゲームデザインをしてみたい。
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